レイトショーの独り言 その52

投稿日:

シン ゴジラ

最終作ファイナルウォーズが確か2004年ですから
第28回のアテネオリンピックから3回目の五輪となる
今年堂々12年ぶりの復活です。
1984年 2000年とリブートした時は
ゴジラはゴジラでないとアカンやろという作りになってましたが
本作は作り手としても観る側の「なんで今更ゴジラ?」感を
払拭する出来を目指していたはずで
正直ミレニアムシリーズは
あるべきゴジラと出現意義を全うするゴジラの両立が
方向性をかえってバラバラにさせてしまい
一体何回リセットすんねん?!いうぐらい基本ストーリーが
乱立することになります。
大対ジジイは覚えが悪いので本当に2000年以降は
展開が記憶にございません。
まあ、ファイナルウォーズはやはりあるべきゴジラ(のみ)でいかなしゃーない
という開き直り全開でしたので
比較的細かいところまで覚えていますが。

 

 

で、本作はどういうゴジラを目指したかというと
ズバリ 国防 です。
自然災害や複合災害に加えて他国侵略の象徴としてゴジラを
日本に出現させました。
ゴジラの役目はどのようにして日本という国を未来に向けて維持していくのか?
を平和ボケしている日本人に突きつけることです。
ですからゴジラが何故日本に来るのか?にあまり力点を置かずに
物語は進行します。
まずは本作冒頭の運河に船舶がなだれ込むシーン。
これはまさに東北震災を思い出させる過剰なリアルさをもった出来で
自然の攻撃がもたらす災害に人間がいかに無の存在であるかを
思い知らされます。
ここから二段変身(byサンダーマスク)いやヘドラのごとく四段変身でもって
日本を蹂躙するゴジラが描かれます。

 

1954年のゴジラに円谷英二は痛み、流血という演出を避けました。
破壊の意思を持たない、しかし殺戮マシーンのごとく感情を表さず
人間を駆逐する。
そんなゴジラの恐怖が本作でもよみがえります。
かぶる音楽も伊福部名作「ゴジラの恐怖」です。
ここはまさに外国からの侵略です。

 

さてそのような“今ここにある危機”に対して危機感ゼロの政府が
応対します。
ある大臣いわく 「あれって動くの?」
防衛大臣 「総理、早急にご決断を!」
総理大臣 「憲法どうすんの?」
メディア 「国を守るって大変ですねえ」
んな悠長なことを行っている間に国民は殺されるんですよ。

 

そんな政府を尻目に自衛隊はいくつかの防戦パターンを立案し
いつでも動ける準備に余念がありません。
しかしいざ実戦となると様々な足かせのため
思うどおりに進みません。
ここで平成ガメラで見られた(アナログで違和感のない)
進みゆく移動上での人間目線と迫り来る巨大生物のワンカット合成シーンが
CGのおかげでさらに一体化された表現で見られます。

 

幸い一旦エネルギーが尽きたゴジラは海に戻り、
(ここも昨日の喧騒がウソのような日常を演出します。
喉元すぎればなんとやらです)
しかしすぐさま再上陸します。
ここからもっともワクワクした自衛隊とゴジラの戦いが始まります。
名づけて決戦武蔵小杉!

 

多摩川沿いを首都圏防衛ラインと設定し
仕事上見慣れた武蔵小杉の街並みにて
自衛隊の多様な攻撃が始まります。
(ここでの高層マンションを背にするゴジラと自衛隊ヘリの構図なんかサイコー)

 

まず最初は軽いジャブから試してちょっと本気のストレートも効かず
最後はクロスカウンターまでぶつけますが
「目標損傷見られず」と断念。
並行して田園調布側では戦車が待ち構え
当然実物の戦車をここまでもってくるわけにもいかないのでCGなんでしょうが
必死の攻防(ゴジラはなんも感じてないか)を経るものの
多摩川ラインは突破され首都へ侵入を許してしまいます。

 

が、
作戦への移行といい、実戦配備といいここまで情報公開してもかまへんの?
と心配になるくらい特撮も背景もリアリティ満載です。

 

放射能が実は発生していることも時間をかけて見せていますし
(ゴジラ映画でなんとかシーベルトなんてセリフ今までなかったですもんね)
いやあ、満足満足。

 

伊福部音楽の流用も自然な流れで
ゴジラの恐怖(キングコング対ゴジラ)
ゴジラのテーマ(メカゴジラの逆襲)
宇宙大戦争のテーマ(宇宙大戦争と思うけどバラゴンだったりして)
VSメカゴジラのテーマ(ゴジラVSメカゴジラ)
などどの映画から拝借したかわかっちゃったもんね~とちょっと自慢

 

その後とうとう放射能を撒き散らし首相ヘリまで撃墜したゴジラは
東京を壊滅に追い込んだ挙句疲れたのか
東京駅でお昼寝となります。

 

その間に立川に臨時政府を設置、生き残った閣僚から選ばれた
ほんまにこいつでええんか?総理代行が指揮をとることに。
ここらへんの舞台設定もなかなかグー。
まあ、当然ながら諸外国は核を使わせろーと無理難題言ってくるし
1984のように小林桂樹首相が正論でもってアメリカを黙らせることもなく
しゃーねーなーあいつらはよー
と官僚が嘆くのも現実的。

 

最後はジュランに効果を発揮した炭酸ガス固定剤
ではなく血液凝固剤でもってそのまま眠りについてもらおう、作戦を展開。
この際の陽動作戦で在来線や新幹線が突っ込んでくるのが
またまた琴線に触れまして
橋にネットを被せてミサイルで息の根を止めるなどというフザけた
攻撃にならずによかったです。

 

この最後の攻撃前に
長谷川博己が
この国を守ろう!と生き残った官僚、自衛隊戦闘員に鼓舞します。
これが国防の答えだ
というスタッフの心意気が見事に昇華した瞬間でした。

 

 
半世紀生きてきてこのところ

お国というものに非常に興味を持つようになってきました。
今はオリンピックに感動し(今までそんなことなかったのに)
この先自分の子供たちが将来不自由なく生きていくに
今の日本、昔からの日本人という歴史に正面から
向かい合い
たまたま日本人として生まれた幸福をどのように後世に
伝えるかは我々の義務だと考えます。

 

決して平和を祈るだけでは、相手を尊重するだけでは平和を守れないのだと。

 

ゴジラという象徴が日本に来たらどうするんだ!?

 
非常によくできたシャシンでした。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中